私が人生で行った無駄な努力②

1日素振り1,000回

私が人生で行った無駄な努力の2つ目は、「毎日素振りを1,000回行う」ということです。

再び高校野球時代の話になりますが、強豪校では1日1,000スイングを行っているという記事をあるとき目にしました。

ただの公立高校であった私の高校が強豪校に勝つためには、それと同じか、それ以上の練習量が必要だと考えました。そこで、チーム内で「1日1,000回の素振りを行う」というルールを決め、1か月で3万スイングを目標に練習していました。

その結果、自主練習の量が増えるというメリットはありました。
しかし、これも「三合飯」と同じように、素振りを1,000回こなすこと自体が目的になってしまっていました。そのため、フォームが崩れたまま素振りを繰り返す選手が出始めました。私自身も気がつけばそうなっていました。結果、冬を超えた後、チームとして特別打力が上がったという実感はなく、逆に変な打ち方が染みついてしまった選手もいました。

キャプテンとして、「本当に無駄な努力をやらせてしまったな。」と同期や後輩には申し訳ない気持ちでいっぱいです。

今改めて考えると、無意味に1,000回振るよりも、本気で100回振った方がスイングスピードは向上したと思います。私自身、「強豪校がやっているから」という理由で数字に踊らされ、本当にやるべきことを見失っていたことに気づきました。

この経験から、練習量だけにフォーカスするのではなく、質にもフォーカスする必要性を学びました。

ビジネスマンとして成長したい方やアクチュアリー試験に挑戦している方も、仕事量や勉強量に注目しがちですが、質をしっかり担保しなければ、いくら量を増やしても意味がないということを心に刻んでほしいと思います。

一方で、「量を増やさなければ質も高まらない」という、一見矛盾しているようなこともあります。

例えば、全くの初心者が泳げるようになるには、最初からきれいなフォームで練習してもあまり意味がなく、実践的に水の中で何度も練習する必要があります。

結局、私が伝えたいのは、「量と質の両方を本気で高めなければ、突き抜けた人材にはなれない」ということです。そのため、私自身もアクチュアリー試験においては、量と質の両方を追い求めて勉強していました。

私の愚かな経験から、「量と質のどちらが大事か」という議論ではなく、「どちらも大事であり、両方を高める必要がある」ことをみなさんには頭の片隅に入れておいていただきたいと思います。

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